美男(イケメン)でしたね  その後の話

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help RSS ステディな シヌとミニョ  <スイートな夜>

<<   作成日時 : 2010/11/02 09:41   >>

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優しく漂う香りで目が覚めた。オレンジのような甘い香り…。

「ミニョ、起きた?」シヌの声がした。「一口飲んでみる?目が覚めるかな」
ミニョのところへシヌが紅茶を運んできた。今日はオレンジが香るアールグレイだった。
湯気がほわっと上がると、優しい香りに包まれる。

あれ、シヌさん昨日泊まったんだっけ。記憶がない…。
「おはよう。今、朝食の用意をしてるから少しゆっくりしていいよ」
「おはよう、シヌさん…ありがとう」
ベッドに腰掛けたシヌはミニョの髪を撫でた。
「シヌ、だよ。よく寝てたな。疲れは取れた?」
「シヌ…今日の仕事は?」
「夕方に打ち合わせ。それまではミニョの専属ギャルソン」
「すごく贅沢」「そう…とんでもなく贅沢だ」
「でも今日は仕事だから残念」と起きてきたミニョが言うと、シヌは「俺もだ」と抱きしめてキスをした。

ミニョがシャワーを浴びて出てくると、すっかり朝食の用意ができていて、タイミングよく紅茶が注がれた。
「あーん」と言いながらシヌがフルーツをミニョの口元に運んだ。普段のシヌからは考えられず、ミニョは笑ってしまった。それでもミニョがフルーツを食べるとシヌは満足げだった。
「仕事行きたくなくなっちゃうな」
「休むか?」
「…そういうわけにも」と残念そうにミニョが言うと、シヌは「じゃあ途中まで一緒に行こう」と言った。

結局一緒に家を出て駅まで歩き、電車も一緒に乗った。
「シヌ…いったいどこまで来るつもり?」
シヌはミニョの会社近くのコーヒーショップで、アルバムに入れる曲についてのコメントを雑誌向けに書いた。
A.N.JELLのHPを確認し、交代で書いているメンバーブログを更新した。
そして昼時にミニョが会社から出てくると、一緒に食事に行った。「このまま連れ去りたいな」
「シヌ…まだ午後の仕事がこれからだから」
「帰りたくなるだろ?」シヌはニコニコしてミニョを見ていた。
「…まだ帰るわけにいかないのに」
ミニョがちょっとむくれた顔をすると、シヌは手が届かないのでテーブルの下で軽くつま先でミニョをつついた。
「しょげるなよ。夜タイミングが合えば食事に行こうか」
行けるだろうか…とミニョは考えていた。
「ちゃんと仕事してるんだな。安心した。…ちょっと残念だけど、俺はジムに行って、そのあと事務所に向かうよ」
「鍛えるんですか?そんな必要もなさそうだけど」
太ってもいないし、筋肉もそれなりにあるようだし、何か不満があるのだろうか、とミニョは思った。
「気になる?写メールで送るか」
「…それは止めてください。仕事にならないから」
くすくすとシヌが笑った。「どんな写真期待してるの」
「えっ…」運動中のちょっとワイルドな姿とかじゃないのかな…?とミニョは少し恥ずかしくなった。
「期待してるなら送ってあげなくもないけど」「いえ、やめてください」
「じゃあ、やめておく」と言った後、シヌは手招きした。
ミニョが顔を寄せると「直に見た方がいいだろ」と耳元で言った。
ミニョの顔色の変化を見ながら「今日も見事だな…健康な証拠か」とシヌが笑った。
「シヌ…仕事に集中できなくなるから変なこと言わないで」とミニョがぼそぼそ言った。
「そんなに俺のことが気になるのか。可愛いやつだ」
「シヌ」
食事を終えて、席を立つと
「ミニョが信号だったら俺はいつまでも横断歩道を渡れないな」とシヌはミニョの頭をポンポンとたたいた。
仕事があるので、今日はさすがに髪をくしゃくしゃにするわけにもいかず我慢した。

仕方なく会社の手前で別れて、シヌは一度ミニョの部屋に荷物を置きに行った。
その後で少しだけジムで運動をし、買い物をしてミニョの部屋から仕事に行った。

その夜はお互い仕事が長引き、時間がうまく取れずに会えないままだった。
「結局ダメだったな…」ミニョが残業から帰ると、玄関がほんのり明るい。「あれ…?」
まさか、と思いながら鍵を開けて入るとやっぱりシヌはいない。
よく見ると、玄関の天井についていた明かりを、周囲が暗くなると点灯するセンサー付きの電球にシヌが替えていた。
「なんだ、だから明るかったんだ」いつの間にそんなことしたんだろう、とミニョは思った。

ふと気づくとテーブルの上に何か載っている。
日記帳?ページをめくってみると、シヌが何か書いている。
「仕事お疲れ様。せっかくの休みだから一緒に過ごしたかったけど、とりあえずミニョががんばって
 働いている様子がわかって良かった。夜にまた二人でお茶でも飲みたかったな。念のため用意しておいたから、もし時間が合わなかったら、このセットでティータイムを楽しんで」

ふと目をやるとキッチンにかわいい缶に入った紅茶とティーカップが置いてあった。
「デカフェ…あ、カフェイン抜いた紅茶なんだ?…淹れてみようかな」
お湯を沸かして、淹れようという頃、チャイムが鳴った。
「…こんな時間に?」
ドアののぞき穴から見るとシヌが立っていた。「シヌさん…」
開けるとちょっと疲れた顔のシヌが笑顔で言った。「ちょっとだけ上がってもいいかな」
「どうぞ。ちょうどお茶を淹れるところだったから」
シヌがにっこり笑った。「じゃあ、間に合ったな」と小さなものを取り出した。
「蜂蜜を忘れてた」とミニョの手のひらに置いた。
「ミニョは甘さ控えめな”ハニー”だけど、たまにはこの位甘くてもいいかな」
「…えっ」またシヌさんが妙なことを言ってる…とミニョはちらりと見た。
「ちょっと合間に抜けてきたからのんびりできないけど、せめてこのくらいはね」とシヌはミニョを抱きしめた後、
ミニョの髪をくしゃくしゃに撫でた。「昼間はできなかったし」
「また戻るんですか、仕事に」髪を直しながらミニョが尋ねた。
「打ち上げだよ。今日はドライバーになるからとソフトドリンクだけにしたんだ」
ここへ来るために…?酔ってなくてもあんなことが言えるのはすごいな…。
ミニョがじっと見ているのを感じて、シヌが「お湯が沸いてるよ」と笑った。
慌ててミニョは火を止めた。
「残念だけど一緒に飲む時間はなさそうだから、俺も帰ったら同じ紅茶を飲むよ」
「お揃いのカップで?」
「そう。変な想像してるミニョを思い出しながらね」と意地悪くシヌが笑い、ミニョがむくれた。
「がんばってここまで来たんだし、こんな疲れたときくらいもっと甘いハニーでいて欲しいな」
どう反応していいかわからずに、ミニョはシヌに抱き着いた。
「忙しいのにわざわざ来てくれてありがとう。…それから紅茶とカップと蜂蜜も」
「ご褒美のキスは?」
ミニョがいったん体を離して、シヌを見上げた。
「甘〜いのをね」とシヌが微笑んだ。
そんなことを言われても…と思いながらもミニョは少し背伸びをして唇を近づけた。
唇が重なって静かな時間が過ぎた。
「これで少し疲れがとれたかも」とシヌはミニョの頬に触れた。「まだ物足りないけど…次の楽しみにするよ」
「あ、お湯が冷めちゃう」くすっとシヌが笑った。
「じゃあ、お茶を飲むとき、さっきの蜂蜜を使ってみて。俺を思い出しながらね」
「…ありがとう。気を付けて行ってね」
「じゃあ、おやすみ」と額にキスをしてシヌは帰って行った。

甘い甘いはちみつ…とてもきれいな色をしていた。シヌさんのキスとどっちが甘いかな…。
はちみつを見るたび、シヌさんを、シヌさんとのキスを思い出しそう。
…もしかしたらそれが狙い?だとしたらすっかりシヌさんの思い通りだ。まったく。
でも今度は二人で寝る前にこのお茶を飲めたらいいな。
はちみつに負けないくらい、甘い甘いキスをして…。

…やっぱりシヌさんに毒されてる、とミニョは笑った。そしてお茶の用意をしよう、とキッチンに向かった。


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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
ジェルミが大好きだったのに、シヌさんに紅茶を淹れてもらいたくなりました

これも、かなでさんマジックですね
ちょこ
2010/11/02 18:37
>ちょこさん
目が覚めてシヌが紅茶を淹れてくれたら言うことないですよね♪
マジックかどうかわかりませんが、それだけ気に入ってもらえたならうれしいです^。^ コメントありがとうございます☆
かなで
2010/11/02 21:34
「気になる?写メールで送るか」
いたずらなシヌさんがよいですね(笑)

”紅茶を淹れてもらいたくなりました”というコメントがありましたが、
私は写メ送ってほしいです!!
ゆきと
2010/11/02 22:16
毎度本当にかなでさんのシヌは心臓に悪いです
「直に見た方がいいだろ」でもう完全アウト!!!
コーヒーが吹き出るところでした。
hari*ママ
2010/11/02 23:38
短編のシヌはいたずらイジワルシヌですね^^;写メ…どんなのがくるんでしょう…ドラマで出てたようなタンクトップ姿かな?人前では見ない方がよさそうです(笑)コメントありがとうございます☆
かなで
2010/11/03 07:40
>hari*ママさん
心臓に悪いシヌはご使用上の注意をよく読んでお使いください(笑)コーヒー…とりあえず無事でよかったです^^;ミニョもきっと同じ気持ちだったでしょう☆飲み物にはご注意を♪コメントありがとうございました♪
かなで
2010/11/03 07:44
いつも楽しみに見ています ところでアールグレーはベルガモット精油だったような・・同じ柑橘系ですが
 それにしてもこの幸せ感一杯の雰囲気が好きです。二人の新しいドラマも楽しみ 
olive
2011/04/08 11:02

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